男性不妊の原因には、下記のものがあります。
[1] 精子を作る機能の問題
1.原因不明:はじめから不明というのは残念ですが、原因不明が最も多いのです。
2.ホルモンの異常:脳下垂体から精巣を刺激する機能(ホルモン)の異常。
3.先天的な異常によるもの:染色体異常(クラインフェルター症候群など)、停留精巣など。
4.感染症:流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)によるものが多い。
5.精索静脈瘤によるものもある。
[2]精子が通る通路の問題(閉塞性無精子症)
先天性の精管欠損、小児期のヘルニア手術、逆行性射精、
精路の炎症あるいは避妊手術としてのパイプカットによるものもあります。
[3]性行為あるいは射精の問題
ED(勃起障害)や逆行性射精など。
[4]その他
免疫性不妊(抗精子抗体)など。
[1]の精子を作る機能の問題では、WHO基準に基づいて、精液所見
(精子数、運動率、奇形率、白血球数あるいは運動能力)により、
次のように分類されます。==>資料(1)
①乏精子症
②無精子症:無精子症の原因としては、閉塞性無精子症ではなく、原因不明の非閉塞性無精子症(精子が通る通路には異常がない)がもっとも多い。
当院は無精子症のカップルに対する治療を1994年7月に開始いたしました。
現在では、顕微鏡下精巣精子採取術で最高の技術を有する大阪大学泌尿器科と連携し、非閉塞性無精子症の方の治療に積極的に取り組んでおります。
資料でお示しするように、積極的な治療は妊娠率の向上につながります。
③精子無力症
④奇形精子症
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